stainless steel frets

ストラトキャスターをステンレスフレット(Jescar 65110)にリフレットしたインプレッション-音質の変化と操作性のリアル

皆さんこんにちはmasa BLIK ito(まさぶりっくいとう)です。(@masabliks

今回は手持ちのBlack Smoker SIGMAのフレット交換を行いましたので、その記録と分析です。 結論から言うと、ステンレス化による音質の激変を恐れる必要はありません。 むしろ操作性の向上、特にチョーキングやビブラートの追従性は劇的に改善されます。

愛機をステンレスフレットにするか迷っている方にとって、ひとつの判断材料になれば幸いです。

目次

リフレット‐ステンレス化の内容

今回の換装内容は以下の通りです。

  • 対象ギター:Black Smoker SIGMA(ストラトタイプ)
  • 使用フレット:Jescar 65110 Stainless Sleek Elite特注の特大ジャンボフレット
  • 依頼ショップ:Sleek Elite

通常のニッケルシルバーからステンレス、それも特大サイズへの変更です。 一般的に「音が硬くなる」「金属的になる」と言われるステンレスですが、実際のところはどうなのか。 回路や木材だけでなく、物理的な接触点であるフレットの変化を冷静に見ていきます。

サウンドの変化:都市伝説と現実

ステンレスにすると「キンキンする」という意見をよく耳にします。 しかし、実際に換装して感じた変化は、そこまでドラスティックなものではありませんでした。

立ち上がりの速さ 確かに音の立ち上がり(アタック)は速くなります。 しかし、それは「硬質」というよりも、新品の弦を張り、摩耗のない真新しいフレットの頂点で弦を捉えたときの「元気の良さ」に近い感覚です。

倍音成分 こちらも同様に、不自然な高域が出るわけではなく、フレットと弦の接点がリフレッシュされたことによるクリアさが際立つ印象です。

Suhrのエピソード 今回依頼したSleek Eliteの方から興味深い話を伺いました。 

ハイエンドギターブランドのSuhrが、一本のギターにニッケルとステンレスを交互に打ってプロミュージシャンにブラインドテストを行ったそうです。 

結果、明確に違いを当てられたギタリストはいなかったとのこと。 

このことからも、素材そのものによる音質の変化は、我々が危惧するほど大きな要素ではないと言えます。

プレイアビリティ:劇的な改善

音質の変化が微細であるのに対し、弾き心地の変化は顕著です。

チョーキングとビブラート ここが最大のメリットです。 

Black Smoker SIGMAはもともとテンション感がしっかりあるギターですが、特大ジャンボフレットにすることで指板と弦の摩擦が減り、驚くほどスムーズになります。

指板に指が触れずに弦だけをコントロールできる感覚は、テクニカルなプレイを支えてくれます。

セッティング フレットが高くなっても、セッティングに違和感は出ません。 

現行の設定で19フレット上で全弦1.5mm程度の弦高ですが、ビビリもなく快適です。

Sleek Eliteでのリペア体験

今回は評判の高いSleek Eliteさんに依頼しました。 結果として、非常に満足度の高い仕上がりです。

ナットとエッジ処理 指定通りのセットアップはもちろん、フレットエッジの処理も非常に滑らかで落とし過ぎではなく手触りも良好です。

指板修正 リフレットに伴い、指板を少しコンパウンドラディアス気味に修正していただきました。 

これによりローポジションの握り込みやすさと、ハイポジションでの音詰まりの無さが両立されています。

あえて挙げるデメリットと懸念点

中立的な視点で、人を選ぶポイントも挙げておきます。

スライド時の感触 高さのあるフレット(65110)のため、スライド移動をする際に指がフレットを乗り越える感覚、「凸凹感」は強くなります。 

スムーズな移動を重視するスタイルの方は若干慣れが必要かもしれません。

枯れたトーンの欠如 「使い古したニッケルフレット」特有の、角が取れた丸いトーンや、ある種の「いなたさ」を求める場合、ステンレスのクリアさは邪魔になる可能性があります。 

ハイの出方が常に「新品状態」であるため、そこをどう捉えるかで評価は分かれるでしょう。

ストラトキャスターをステンレスフレット化まとめ

ステンレスフレット化はサウンドを犠牲にすることなくプレイアビリティを向上させる、極めて実用的なモディファイです。

音の変化は「新品の弦を張ったときの元気良さ」程度 チョーキング、ビブラートの操作性は格段に向上 Sleek Eliteのような確かなショップであれば、指板修正含めメリットを最大化できる。

もし「音が変わりすぎるのが怖い」という理由で躊躇しているならぜひおすすめなモディファイです。

またミドルクラスくらいのステンレスフレットがのったギターで弾き心地を試してみるのも良い選択肢だと思います。

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