皆さんこんにちは、masa BLIK ito(まさぶりっくいとう)です。(@masabliks)
Unprocessedのギタリスト、Manuel Gardner Fernandes(マヌエル・ガードナー・フェルナンデス)。
ドイツ出身、モダンプログ / ジェントシーンの新世代を代表する一人で、8弦や7弦のマルチスケールを当たり前のように使いこなす、かなり特殊なバックグラウンドを持ったギタリストです。
音の作りがとにかく解像度重視で、低域がモコモコせず、刻みの粒立ちが最後まで破綻しない。
このクオリティを支える機材構成が、実はかなりモダンな「完全デジタル+プラグイン中心」のアプローチになっています。
今回はそんなマヌエルの2026年現在の使用機材を、構成のロジックまで含めて掘り下げていきます。
目次
Manuel Gardner Fernandes 使用機材一覧
ギター
- Skervesen Raptor 7 / 8(マルチスケール / メイン)
- Ibanez RGD7 / RGD8系(ロングスケール7弦・8弦)
- Fishman Fluence Modern(ピックアップ)
デジタルリグ
- Neural DSP Quad Cortex(ライブメイン)
- Neural DSP プラグイン各種(スタジオ / Archetype Nolly等)
- Horizon Devices Precision Drive(ブーストOD)
マヌエルのサウンド哲学:低域の制御と粒立ちが全て
8弦・マルチスケールを使うギタリストが直面する最大の課題は「低域の処理」です。
低い弦をゲインで歪ませるとどうしても音がブーミーになって、ミックスでドラムのキックとぶつかる。
マヌエルのトーンはここに対する解が非常に明確で、ハイパスを徹底して切り、アタックの粒立ちを最優先に設計しています。
刻みが「ズンッ」と聴こえても、実際には100Hz以下がばっさりカットされていることが多いんです。
この「低域をアンプ前で切る」という判断は、現代のモダンメタルの基本戦略で、マヌエルはそれをかなり極端にやっているタイプ。
メインギター:Skervesen Raptorとマルチスケール
ポーランドのハイエンドビルダー、Skervesen Guitarsのカスタムギターがマヌエルの中心です。
マルチスケール(ファンドフレット)を採用していて、6弦側が短く、低音側に行くほどスケールが長くなっていく構造。
これによって、低音弦のテンションがしっかり保たれて、ダウンチューニングでも音程が曖昧にならずにピッキングできる。
搭載されているのはFishman Fluence Modernというアクティブピックアップで、ノイズレスかつ帯域が非常にフラット。
ゲインをいくら突っ込んでも破綻しにくく、モダンハイゲイン系には定番の選択です。
デジタルリグ:Neural DSP Quad Cortex
ライブの中核にあるのがNeural DSP Quad Cortexです。
Neural DSP社のフラッグシップモデラーで、Kemperに匹敵するキャプチャー精度と、Fractal並みのルーティング自由度を両立した、現行最強クラスのフロアタイプ。
マヌエルはキャビネットIRを自前で作り込むタイプで、プリセットに頼らず、曲ごとに最適なEQとIRを配置しています。
スタジオではNeural DSPのArchetype Nollyをよく使っていて、プラグインだけで完結するハイゲインサウンドは、レコーディング効率が別次元です。
ブースト:Horizon Devices Precision Drive
デジタル中心の構成ですが、ブースト役だけは本物のアナログペダルが多用されます。
Horizon Devices Precision Driveは、Periphery のMisha Mansoorが設計したモダンメタル専用のOD/ブースターです。
中域のタイト化と、内蔵ノイズゲートによって、刻みの粒立ちをさらに磨き上げる役割。
モダンメタル系のプレイヤーには定番中の定番で、マヌエルの音作りを真似したい場合、ここから入るのが近道です。
トーン再現Tips
マヌエルのサウンドを自宅で再現する場合、ポイントは3つ。
1つ目は、アンプシミュの前でハイパスフィルターを80-100Hzでかけること。
2つ目は、OD系ブースターをゲイン低め・レベル高めでアンプの前に挟むこと。
3つ目は、キャビIRを「モダンV30系」に絞り、ダブルトラックで左右にパンニングすること。
これだけで一気に「あのドイツ系プログサウンド」に近づきます。
Manuel Gardner Fernandesの機材まとめ
マヌエルの機材構成は、極めて現代的で、極めて合理的です。
ハイエンドのマルチスケールギター、Neural DSPのデジタル環境、そしてブースト用のシングルペダル。
これだけでスタジオクオリティのモダンプログサウンドを、会場でも自宅でも再現できてしまう。
「デジタル+少量のアナログブースト」という現代メタルの理想形を体現している、非常に参考になるギタリストです。
