皆さんこんにちは、masa BLIK ito(まさぶりっくいとう)です。(@masabliks)
Molly Tuttle(モリー・タトル)は、アメリカの若手ブルーグラス / フォークギタリストで、グラミー賞受賞歴を持つ現代のアコースティックトップランナーです。
伝統的なフラットピッキングの技術を極めたうえで、現代的なシンガーソングライター要素を融合させた独自のスタイルで、ブルーグラスの枠を超えて広い支持を獲得しています。
機材もブルーグラスの伝統に敬意を払いつつ、現代のステージで使いやすい実践的な構成になっています。
今回はそんなモリーの2026年最新の機材を掘り下げていきます。
目次
Molly Tuttle 使用機材一覧
ギター
- Pre-War Guitars Dreadnought(メイン / ブルーグラス用)
- Martin D-18 / D-28(ヴィンテージ系)
- Collings OM系(フィンガースタイル用)
ピックアップ / PA
- K&K Pure Mini(コンタクト式PU / メイン)
- Grace Design Felix 2(アコースティックプリアンプ)
- AER Compact 60(ステージモニター / アンプ)
弦 / ピック
- D'Addario Phosphor Bronze Medium(012-053)
- Blue Chip / Wegen Picks(フラットピック用)
モリーのサウンド哲学:パンチとクリアさの両立
ブルーグラスギターの最大の課題は、マンドリンやフィドル、バンジョーなどの高音域楽器の中で、ギターの音が埋もれずにリード楽器としても通用することです。
モリーの音作りは、この「埋もれない音」を追求した結果として、ドレッドノートボディの太いロー、フラットピッキングによる強いアタック、ハイエンドのミッドレンジ強調の3点で構成されています。
伝統を守りつつ、現代のPAでも通用する明瞭さを両立させた、極めて完成度の高いトーン設計です。
メインギター:Pre-War Guitars Dreadnought
モリーの代名詞はPre-War Guitars製のドレッドノート。
Pre-Warは、Martin D-18 / D-28の「戦前仕様」を忠実に再現することで知られるビルダーで、Adirondackスプルーストップ、Mahoganyバック&サイドの組み合わせが、ヴィンテージMartinの粘りとパンチを蘇らせる。
ブルーグラス演奏において必要な、「強く弾いても音が潰れず、むしろ開いていく」という特性が完璧に実現されています。
これを新品で手に入れられるというのは、現代のブルーグラス愛好家にとって非常に大きな意味を持ちます。
ピックの重要性:Blue Chip / Wegen
ブルーグラスフラットピッカーの世界では、ピックの選択が極めて重要です。
モリーはBlue ChipやWegenといった高価格帯の特殊ピックを愛用しており、これらは「ギターを鳴らすためのピック」と言っても過言ではない。
厚手(1.5mm以上)で、削り出しの独特な素材感により、ナチュラルなアタックと弦離れの良さが実現される。
安価なプラスチックピックとは文字通り音が別次元になるため、ブルーグラス志向のプレイヤーなら最低1枚は試してみる価値があります。
ライブでの拡声戦略
アコースティックギターのライブで最重要なのは、拡声の質です。
モリーはK&K Pure Miniのコンタクト式PUに、Grace Design Felix 2のような高品質プリアンプを組み合わせ、ピエゾ特有の硬さを徹底的に取り除いている。
Felix 2には2チャンネル仕様、EQ、インパルスレスポンスによるボディ共鳴の補正機能などがあり、ブルーグラス系プレイヤーの選択肢として近年人気が急上昇しているモデルです。
トーン再現Tips
モリーのサウンドに寄せるなら、まずMartinスタイルのドレッドノートが出発点になります。
MartinのD-18 / D-28が予算に合えば理想ですが、エントリーラインでもフォームファクターが同じであれば音の方向性は作れる。
弦はPhosphor BronzeのMedium(012-053)を必ず使用。
ピックは1.3〜1.5mm程度の厚手。
ライブではK&Kとハイエンドアコースティックプリアンプで、ピエゾの硬さを取り除く。
この環境でブルーグラスのGランやCランを弾いてみると、一気にそれっぽい音像が立ち上がります。
Molly Tuttleの機材まとめ
モリー・タトルの機材構成は、ブルーグラスの伝統と現代のステージ要件を両立させた「新世代の教科書」です。
Pre-Warドレッドノート、K&K+Felix 2の拡声システム、厚手の特殊ピック。
すべてが「強いアタックと明瞭さを両立する」という目的に向けて合目的的に選ばれています。
フラットピッキング / ブルーグラスの世界を目指す方には、モリーの機材選びが現代的で最も実用的な参考例になるはずです。
