皆さんこんにちはmasa BLIK ito(まさぶりっくいとう)です。(@masabliks)
弦メーカーごとのテンション感の違いが年々顕著に感じるようになったので、数値で客観的にみたいと思い今回この記事を書きました。
テンション「感」は数値では表せない部分でもあるので、今回数値を調べてみればなにか納得するかなーと思いました。
弦選びの一助となれば幸いです。
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テンション感とテンションチャートの張力の違い
テンションチャートの張力(大体Kgやポンドで示される)は計測された数値で客観的なものです。
大雑把に言うと「どれくらいの力で引っ張っているか」の数値ですね。
テンション感は指に感じる「張りの具合」のことで、感覚によるものなので主観的なものです。
テンション感は非常に複雑で同じ弦でも人によって硬めに感じたり、逆だったりします。
チョーキングするポジションが違ったり、押弦する弦の違いだったり、ギターのスケールや通し方などの構造上の問題でも変化するからだと推察できます。
ちなみにこの文章を書くまで僕が感じていたテンション感として
ダダリオに比べてElixirは
- 巻弦側が一緒か少し柔らかい
- 高音弦側はキツめ(1弦のチョーキング時などで顕著に感じる)
といった具合でElixirってテンション高いのか低いのかどっちなんだろうと思ったのが調べてみたきっかけです。
後に記すのですが、数値としては全く逆の結果でした…!
Elixir OPTIWEB テンションチャートについて
一般的な09と10のセットのチャートを下に記します。(25.5インチロングスケール/レギュラーチューニング時)下記オフィシャル準拠
https://www.elixirstrings.jp/support/string-tension-tuning-guitar
ちなみにイメージしやすいよう、ポンド表記からkg表記に換えており、小数点第三位を四捨五入しているので合計値が少し変わってしまう旨予めご了承ください。
ゲージ | E-1 | B-2 | G-3 | D-4 | A-5 | E-6 | テンション |
09-42set(kg) | 5.90 | 4.99 | 6.80 | 7.26 | 7.26 | 6.80 | 39.01 |
10-46set(kg) | 7.26 | 6.80 | 7.71 | 8.16 | 9.07 | 7.71 | 46.71 |
Elixirは低音弦側(巻弦)にコーティングがあり、高音弦側(プレーン弦)にはアンチラスト加工がされているという形となっています。
ダダリオEXLテンションチャートについて
一方こちらは現在オフィシャルから明確な数字が消えてしまっているため、前のモデルのパッケージから数値をとっております。
そのため現在のものとは数値が違う可能性もあります。
ゲージ | E-1 | B-2 | G-3 | D-4 | A-5 | E-6 | テンション |
09-42set(kg) | 5.96 | 5.00 | 6.66 | 7.13 | 7.03 | 6.52 | 38.3 |
10-46set(kg) | 7.36 | 6.98 | 7.52 | 8.34 | 8.64 | 7.67 | 46.51 |
ElixirとダダリオEXL弦のテンションの違い
こうしてみると以下のような傾向がわかります。
- 数値としての6本の合計テンションはElixirのほうが高め
- 低音弦側はElixirのほうがテンションが高め
10から始まるセットの4弦Dに関してはダダリオが若干テンションが高めですが、全体と低音弦側は概ね上のような感じになっています。
高音弦側は若干のばらつきが見られ3本の合計テンションは
- 09のセットは若干エリクサーのほうが高め
- 10のセットはダダリオのほうが高め
という結果になりました。
低音源側のテンションはElixirのコーティングが影響していることが推察されます。
Elixirとダダリオの感覚について
数値に出してみたときちょっと不思議な感覚がありました。
低音弦側は納得できるのですが、高音弦側のチョーキングしてきたときに感じる抵抗はElixirのほうが強めに感じていました。
この場合「テンション感」という感覚の話になるので、低音弦側も含めたテンションも総合的に判断して脳が「抵抗が強い」と感じている可能性もあるのでオモシロイものです。
自分の感覚の適当さに笑えました…
普段10のゲージを使用しているのですが、09のゲージ同士で比べたらまた印象が変わったりもする可能性があるのでまた試してみようかなと思います。