皆さんこんにちは、masa BLIK ito(まさぶりっくいとう)です。(@masabliks)
John Mayer(ジョン・メイヤー)の音を聴いて「ギターの音ってこんなに気持ち良いのか」と思った人、多いんじゃないでしょうか。
ポップシーンの超ど真ん中にいながら、トーンへのこだわりがとんでもない。
使っているアンプはDumble、ペダルボードにはKlon Centaurの実機、ギターはPRS Silver Skyという自社シグネチャー。
この人の機材を掘り下げようとすると沼がとんでもなく深いんですが、2026年現在の最新構成をできるだけ整理してみます。
さあいってみましょう!
目次
John Mayer 使用機材一覧
ギター
- PRS Silver Sky(メイン / 複数カラー+Dead Spec仕様も所有)
- Martin OMJM(アコースティック / シグネチャー)
アンプ
- Dumble Steel String Singer #002
- Two-Rock Custom Reverb Signature
- Fender Bandmaster
- その他:Supro Comet、Soldano SLO 100、Marshall JTM45
エフェクター
- Ibanez TS10 Tube Screamer
- Marshall Blues Breaker(ヴィンテージMk1)
- Klon Centaur
- Exotic Super Clean(クリーンブースト)
- Korg SDD-3000 Pedal(ディレイ)
- Electro-Harmonix Q-Tron+(エンベロープフィルター)
- Strymon Flint(リバーブ / トレモロ)
- Way Huge Aquapuss MkII(スラップバックディレイ)
- Origin Effects SlideRIG(コンプレッサー)
- Boss TU-3(チューナー)
- Neural DSP Quad Cortex(一部ライブ使用)
ケーブル・その他
- 29 Pedals(バッファ / トーンエンハンサー)
ジョン・メイヤーのサウンド哲学:「良いクリーンは良い歪みの始まり」
彼の音作りの根本にあるのは、クリーントーンへの執着です。
歪みの話をする前に、まずクリーンが美しいこと。そのクリーンが生きたままゆっくりと歪みに移行していくこと。
だからアンプはどれもクリーンが美しいものを選んでいて、その上にTube ScreamerやKlonでミッドを持ち上げて、自然なブレイクアップを作り出す。
「アンプのクリーンを殺さずに、どこまで歪みの領域に持っていけるか」
というのが彼のトーンメイキングの核心だと思います。
ペダルの歪みで音を作るのではなく、アンプの歪みをペダルでコントロールする。
この発想の違いが、あの艶のあるクランチサウンドの秘密ですね。
メインギター:PRS Silver Sky
さて掘り下げていってみましょー。
PRS Silver Sky
Fenderとのシグネチャー関係が終わった後、PRSに移籍して生まれたのがSilver Sky。
見た目はストラトキャスターに似ていますが、中身は全くの別物。635JMネックプロファイルはFenderのネックとは異なる独自の握り心地で、薄すぎず太すぎない絶妙なバランス。
ピックアップは専用設計の635JMシングルコイルで、ヴィンテージ系のローアウトプットながら、高域のキラキラ感と低域の温かみが共存している。
彼が特に気に入っているとされる「Dead Spec」仕様のSilver Skyは通常モデルとは異なるスペックで、軽量なスワンプアッシュボディ、ハードテイルブリッジ(トレモロなし)、そして内部にAlembic Blasterプリアンプを組み込んだ特殊仕様。
Alembic Blasterは信号をアクティブにブーストするプリアンプで、パッシブピックアップの信号を持ち上げてからアンプに送ることで、よりダイレクトで太い音が出せる。Dead & Companyでの使用のために開発されたと言われていて、大きな会場でも音が痩せないための工夫ですね。
アンプ:マルチアンプの極致
Dumble Steel String Singer #002
はい、出ました。Dumble。
Alexander DumbleがハンドメイドしたアンプでSSS(Steel String Singer)は最も有名なモデルの一つ。
ジョン・メイヤーが所有しているのは#002という超初期のシリアルで、世界で最も価値のあるギターアンプの一つと言われています。
Dumbleのサウンドを一言で表現するのは難しいんですが、「究極に美しいクリーンと、そこから自然に生まれるオーバードライブ」としか言いようがない。
弾いた瞬間にわかる、あの「ふわっ」としたコンプレッション感と透明感は他のアンプでは絶対に出ない。
ただし、現実的な話をすると、もはや市場に出回ることは皆無で、出たとしても数千万円クラス。
我々一般人にとっては「概念として知っておくもの」ですね。
Two-Rock Custom Reverb Signature
Dumbleの系譜を引く、より「手が届く」選択肢としてのTwo-Rock。
Two-Rockの創設者Joe MlobanecoはDumbleに深い影響を受けていて、Dumbleのサウンド哲学を現代の生産技術で再解釈したアンプを作っています。
John MayerのシグネチャーモデルであるCustom Reverb Signatureは、クリーンの透明度とオーバードライブのスムースさを両立した逸品。
Fender Bandmaster
ヴィンテージのフェンダーも彼のセットアップには欠かせない。
Bandmasterのクリーンは教科書的なフェンダークリーンで、ここにDumbleやTwo-Rockを並列で鳴らすことで、音の厚みと複雑さが増していく。
マルチアンプにする理由は、「一台のアンプでは出せない倍音の重なり」を作るため。それぞれのアンプの得意な帯域が混ざり合うことで、あの3次元的に広がるサウンドが完成します。
エフェクター:全て一級品のペダルボード
歪み / ブースト
TS10 Tube Screamerは彼の定番。
TS808やTS9ではなくTS10というのが渋い。
Klonは実機のCentaurで、マットフィニッシュのカスタムカラーだとか。Marshall BlueBreakerはヴィンテージのMk1。
この3台だけで十分に音作りが完結するレベルの布陣ですね。
それぞれの役割が明確で、Tube Screamerはミッドブースト、Klonはトランスペアレント系のオーバードライブ、BlueBreakerはクランチの味付け。
ディレイ / 空間系
Korg SDD-3000のペダル版を最近導入していて、これが注目ポイント。
ラック版のSDD-3000はU2のEdgeが使っていることで伝説的なディレイですが、そのペダル版が2025年にリリースされて、ジョンもすぐに導入した。
Strymon Flintはリバーブとトレモロの2in1で、1台で2役こなせる効率の良さを評価しているんでしょう。
Way Huge Aquapussはスラップバックディレイ用で、ペダルボードの中では地味ですが無いと寂しい存在。
コンプレッサー / その他
Origin Effects SlideRIGは彼のコンプレッサー。ボリュームノブを操作するときの音の自然さを保つために使っていると思われる。
Q-Tron+はエンベロープフィルターで「Vultures」のようなファンク寄りの楽曲用。
Neural DSP Quad Cortexを一部のライブ(Coachella 2025など)で使用した情報もあり、デジタルへの柔軟性も見せています。
John Mayerの機材まとめ
ジョン・メイヤーの機材を見ていると、「このレベルまで行くとトーンの追求に終わりがない」ということを痛感します。
Dumbleという世界最高峰のアンプを持ちながら、Two-RockやFenderとマルチアンプで鳴らし、Klonの実機とヴィンテージBreakを並べて、PRS Silver Skyのスペックをさらにカスタムする。
全ての機材が最高クラスなのに、それでもまだ音を追求し続けている。この「終わらなさ」こそがギタリストという生き物の業ですね(他人事じゃないですが…)。
Silver Skyと手頃なチューブアンプとTube Screamerがあれば、彼のサウンドの入り口には立てます。
