皆さんこんにちはmasa BLIK ito(まさぶりっくいとう)です。(@masabliks)
ダダリオXT弦についで発表されたコーティング弦XSを使用してしばらく経ったのでレビューしていきます。
あくまで使用したぼくの主観での語りになりますが、XSはナチュラルな感触で結構好印象!
目次
ダダリオXSとXTの違い
XSとXTとエリクサーの巻弦の構造
新しく出たダダリオXSと従来のコーティング弦XTでは巻弦のコーティング処理に違いがあります。
- XS:芯線に弦を巻いた後にコーティング
- XT:コーディングしたワイヤーを芯線に巻いていく
- エリクサー:芯線に弦を巻いた後にコーティング
というような形です。
XSは芯線に巻いた後にコーティングすることで巻弦の隙間に皮脂などの汚れが入り込むことがないので、ブライトな音質が長持ちするという発想です。
対してXTはコーティング後に芯線に巻いていくので、その隙間にゴミなどが入り込むという事象は従来のノンコーティング弦と違いがありません。
ちなみにゲージは.010-.046、ロングスケールのBlack Smokerストラトタイプでの比較です。
またエリクサーはOptiWebで一番コーティングが薄いものとの比較です。
XSとXTとエリクサーのプレーン弦の構造
- XS:コーティング
- XT:コーティング
- エリクサー:アンチラスト処理
こちらはダダリオの2つはプレーン弦もコーティング処理されています。
対してエリクサーはアンチラスト処理という、プレーン弦に独自の耐腐処理をして弦の寿命を伸ばしています。
どちらも弦の寿命の向上がみられますが、コーティングの有無で弦のテンション感とサウンドに若干共通の傾向が見られます。
XSとXTとエリクサーのサウンドとテンション
- XS:ともにナチュラルに近い、若干巻弦がテンション感強め
- XT:ともにナチュラルに近い、XSよりノンコーティングに近い音と手触り
- エリクサー:若干ブライト、テンション感が少し強めに感じる
XS、XTのサウンドはノーマルのダダリオと近く、流石の仕上がり。
エリクサーは若干ブライト感があり、それが長く続く印象です。
テンション感はコーティングの分だけ
エリクサー>XS>XT
という印象
プレーン弦のテンション感もエリクサーが強く感じます。
巻弦を包み込むようなコーティングのXSとエリクサーは傾向としてちょっとテンション感が強めになるのかもしれません。
ちなみにオフィシャルのテンションチャートは以下のようになっています。
(XTのチャートだけ見つからなかったのでノーマル弦のチャートを)
弦の種類(kg) | E-1 | B-2 | G-3 | D-4 | A-5 | E-6 | テンション |
ダダリオXS | 7.36 | 6.98 | 7.52 | 8.31 | 8.60 | 7.63 | 46.40 |
エリクサー | 7.26 | 6.80 | 7.71 | 8.16 | 9.07 | 7.71 | 46.71 |
ダダリオEXL | 7.36 | 6.98 | 7.52 | 8.34 | 8.64 | 7.67 | 46.51 |
テンションについての記事は下にも載せておくので参考にしてみてください。
6本の弦の合計はエリクサーが1番ハリが強く、XSがノーマル弦より低いというちょっと不思議な結果になりました。
プレーン弦、巻弦別で考えると
- プレーン弦:XS(21.86kg)=ノーマル>エリクサー(21.77kg)
- 巻弦:エリクサー(24.95kg)>ノーマル(24.65kg)>XS(24.54kg)
こちらもちょっと不思議な感じ。
使用するポジションや弦のしなやかさで感覚は変わるのでそういうところが関係しているのかもしれませんが、エリクサーは3弦が結構テンションが強い感じですね。
XSとXTとエリクサーの寿命
エリクサー≧XS>XT
という感じ。
エリクサーは張りたてのブライト感が若干長く続きます。
XSは張って2~5時間位弾くと通常のノンコーティングの弦くらいに落ち着きますが、そこからの寿命は結構長く、ある程度落ち着いた音色が長持ちします。
XTは通常のノンコーティング弦よりは音色が長持ちしますしますが、ブライト感は順当に落ちていく感じ。
そのかわり一番ナチュラルな音色に感じます。
XSとXTとエリクサーの価格
出始めのXSはまだ割引などされているところも少なく、若干割高ですね。
エリクサーは一定の金額。
XTは安いところは結構安いです。
コーティング弦なので長く使うと考えれば、多少の値段の違いは時間が飲み込んでくれるのでそこまで気にならないかなーと思います。
XSとXTとエリクサー まとめ
まとめると下記のようになります。
ダダリオXS | ダダリオXT | エリクサー | |
巻弦コーティング | 巻いた後 | 巻く前 | 巻いた後 |
プレーン弦コーティング | あり | あり | なし(アンチラスト処理) |
サウンド | ナチュラル | ナチュラル | 若干ブライトさが続く |
テンション感 | ナチュラル、巻弦のテンションが少しだけ強い | ナチュラル | 全体的に強い |
寿命 | 少し落ち着いた音色が長く続く | 3つの中では一番低い | ブライトさが長く続く |
ダダリオを結構長く使っていて、利便性からエリクサーをチョイスするようになっている身としてはナチュラルなXSは結構高ポイントでした。
またしばらくつかってみようかなーと感じます。
弦のテンション考察記事や、各弦のレビューもぜひ!
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