逆に弾くにくいんじゃないかと思わせるくらい高い位置のギター、ピッチ高めの斬りつけるようなボーカル、ワイルドアンドタイトなドラム、不必要なローが潔く切られてるのにヘヴィすぎるベース。
ショッキングな政治的発言やパフォーマンスだけでなく、楽曲も「強い」と言わざるを得ない、
Rage Against the Machineは90年代最強のロックバンドとして駆け抜けました。
そんなRage Against the Machineが2020年活動を再開するとのアナウンスが!
これはすごいことです…
そんな流れでRage Against the Machineをまとめてみようと思いたちました。
目次
Rage Against the Machineというバンド、サウンド
まずバンドが乗りに乗っている状態の2nd、「The Battle of Los Angeles」
どの曲も強烈なギターの個性がまず、耳に飛び込んできます。
当時、僕らの周りのギタリストはスイッチングを真似するあまり、トグルスイッチを壊しまくる現象に遭遇していました。
トムモレロの独創的すぎるプレイ
奇想天外なギター
トムの足元のエフェクターを見てみると、こんなんです。
この6個のエフェクターのみであんなサウンドを出しているんですよね。
特に「sleep now in the fire」のソロなどはスイッチングとボトルネックを組み合わせて面白いソロを弾いています。
アンプはMarshall JCM 800 2205 50W
100Wよりワット数をおさえた50Wを使用することで歪みや飽和感が増すことでファンが多いMarshallの800です。
アウトロに近いところのギターソロもピポピポとフィードバックとスイッチングを組み合わせて効果音的なサウンドを奏でています。
プラグを抜いてブリッジにつけてノイズを出していた時期もあったようですが、この映像ではプラグは抜いていませんね。
またレンチを弦に叩きつけて金属的なノイズを作り出したりと、様々な効果音をギターで出す魔術師です。
トムモレロストラトキャスターも最近発売されましたね!
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【解説】トムモレロ ストラトキャスターについて【RATM】
今回はギタリスト、トムモレロのシグネチャーモデルのギターの紹介や彼の独創的なプレイスタイルについても触れていきたいと思います。
完成度の高いシグネチャーモデルで値段も手を出しやすい価格で結構目を引きます。続きを見る
ザック・デ・ラ・ロッチャのラップ
このザックのラッパーとしての技量とともに、「声」の力もRage Against the Machineの大きな魅力です。
低くうなりあげるわけでもキャンキャンと耳につくわけではなく、
ギターの音と対をなすような「歪み」でサウンドとして聴いていても心地よい!
政治的ステイトメントを深く知らなくても、耳に突き刺さってくるサウンドを持ったボーカルです。
ティムコマフォードとブラッドウィルクのリズム隊
このリズム隊もまた強力です。
この頃のラップとロックをクロスオーバーさせたバンドで生き抜いてきたバンドはリズム隊が強力なバンドが本当に多いです。
ワイルドに叩きまくっていると見せかけて押し引きや、要所要所に面白いフィルを入れたりしているブラッド。
ベースのティムは音源でもライブでも意外とスパッとスーパーローを切ってしまうことで、フレーズの粒立ちが際立っているし、バスドラとの馴染みも良いです。
ミドルが太いベースなので、トムがソロに行ったり効果音を出しているときでもバンドの音が寂しくなりづらいという効果もあります。
トムモレロの機材
エフェクター
ギター
CryBaby Wah
DigiTech Whammy初期型
MXR PHASE 90
DOD FX40b Equalize(BOSS GE-7のときもあり)
Boss DD-2 Digital Delay
BOSS Tremolo TR-2
先にも書きましたが、限り無くシンプルで、コンパクトのみの足元です。
ギター
Arm the Homeless
Kramer Carrera
Fender Telecaster 1982
Fender American Standard Telecaster
James Trussart Steelcaster
Goya Creamy
Ibanez Roadstar
Ibanez Talman
Ibanez Custom Artstar
エフェクターに比べてギターは結構様々なものを使用しています。
アンプ
Marshall JCM 800 2205 50W
Peavey 4×12 キャビネット
アンプもこれまた潔い!
トムといえばJCM800ですね。
また、Rage Against the Machine休止以後にこちらのSOUL POWERを使い始めています。
おすすめアルバム
上の「The Battle of Los Angeles」ももちろんですが、1枚目の「Evil Empire」の衝撃もものすごかったです。
このアルバムが1996年に発表されたということにまず驚き…
「People of the Sun」や「Bulls On Parade」という定番曲に加え、「Tire Me」というパンキッシュな曲もバンドを体現しているようで性急感がたまりません。
Rage Against the Machine ライブ音源
そこで2020に活動再開とともに1993のRage Against the Machineのライブを収めたアルバム「This is not a drill」が発表されました。
「これは訓練ではない」
と名付けられたこのアルバム、生々しいバンドの音が聴けるのですが、Rage Against the Machineはもとから音源も過度な処理がなされているわけではないので、ライブ盤によくある
「なんか迫力に欠ける」
ということがありません。
新しい音源が待ち遠しいです。
Rage Against the Machine まとめ
学生時代のときに燃えたバンドがこのときになって活動再開するというのは本当に嬉しいものです。
またこんな混乱している世の中だからこそRage Against the Machineのような歯に衣着せぬバンドが求められているのかもしれません。
最近は日本でもバンド系の音楽が復権してきているような雰囲気はありますが、
もっとロック然としたミュージシャンが活き活きとしている姿も見たいものです。